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【職員レポート】アメリカ合衆国オハイオ州コロンバス編
メジャーリーグサッカースタジアム視察の為、アメリカの3つの都市(コロンバス、ナッシュビル、セントルイス)を訪問した様子をお届け!
私たち球団職員は、マツダ スタジアムへ来場頂いたお客様に野球観戦以外でも楽しんで頂けるよう、より良い球場作りを目指して海外の球場視察を行っております。
この度、Jリーグから「Jリーグ米国スタジアム視察2024」が公開されました。“完成させないスタジアム”と“地域文化との共存”をキーワードに、マツダ スタジアムの更なる進化に繋げる為、2025年12月2日(火)~8日(月)の7日間、メジャーリーグサッカーの3つのスタジアムを視察致しました!
それでは、都市ごとに3回に分けて視察内容をご紹介させて頂きます!

≪コロンバス≫
1、概要
・アメリカ合衆国オハイオ州中央部に位置し、人口:約90万人、都市圏人口:約220万人。
・コロンバスはオハイオ州の政治・経済・教育の中心であり、歴史的背景と現代的な多様性を併せ
持つ都市。自然と都市文化が調和し、住みやすさや成長力で全米でも注目されている。
・1812年、シオト川とオレンタンジー川の合流点に都市が建設され、州都に指定される計画が立て
られ、1816年に正式に州都となり、探検家クリストファー・コロンブスにちなんで命名。
・19世紀には運河や鉄道網の整備により交通・産業の拠点として発展し、20世紀後半以降は
金融、保険、教育、テクノロジーの中心地として多様化。全米有数の大手保険会社である
Nationwideの本社があり、コロンバスにおけるプロスポーツへの貢献度も大きい。
・全米有数の規模を誇る研究・教育機関であるオハイオ州立大学がある。
・ホンダ(Honda Motor Co., Ltd.)が1979年にオハイオ州メアリズビルに拠点を設立。1982
年には米国初の日本自動車メーカー工場を稼働。現在は米国最大規模のホンダ生産拠点とな
り、コロンバス周辺の経済に大きな影響を与えている。


2、サッカースタジアム
スタジアム名:Scotts Miracle-Gro Field(2021年7月竣工)
チーム名:コロンバス・クルー


アメリカ合衆国・オハイオ州コロンバスに位置するサッカースタジアム。2021年にLower.com Fieldとして竣工。2025年11月に芝生とガーデンケア用品の製造・販売を営むScotts Miracle-Gro社が新たに命名権を取得し、12月よりScotts Miracle-Gro Fieldと改名。コロンバス・クルーのホームスタジアムとなっています。※今回訪問時はスタジアム名の改修前でした。
スタジアムの外観は黒を基調としたスタイリッシュなデザインで、収容人数は20,139人。全24室あるスイートルームの共用スペースにはおしゃれな家具が揃っており、まるで高級ホテルのロビーのようで優雅で洗練された雰囲気が漂っておりました。




竣工後においても新たな観客席の増設が可能なスペースが各所に設けてあり、視察時にはシーズンオフに伴い、増設工事が行われておりました。マツダ スタジアムにおいても竣工以降、様々な座席を増設して参りました。本スタジアムもまさに“完成させないスタジアム”であると肌で感じることができました。

また、試合のない日でも利用ができるよう、結婚式や企業イベント、パーティーなど、さまざまな場面に合わせて利用可能で最大500名程度収容可能なラウンジも併設。芸術的な装飾によりエレガントな環境を提供。利用者は飲食を楽しみながら、試合日には、選手たちが目の前を通過しピッチへ入場する動線となっています。選手とハイタッチもできるなど、選手を身近で感じることのできる場所ともなっていました。



この他、チームロゴを天井に大胆にデザインした選手ロッカーでもイベント等が行われるそうで、単なるサッカースタジアムだけでなく、公共の場としても使用されていることが分かりました。


3、まとめ
今回の視察にて、来シーズンに向けた新たな座席の増設工事(2ヵ所)の様子を見ることができました。収容人数だけ見ると決して大きなスタジアムではないですが、新たな座席を設けることで、来場者に楽しんでもらい、スタジアムを熱く盛り上げるための進化を続ける点は、私たちと共通した部分があるように感じました。
近くにはアイスホッケー場や野球場もあることから、スタジアムの周りには今後ホテルやマンションの建設が予定されており、現在再開発真っただ中とのことでした。コロンバス・クルーのチームやそのホームスタジアムが、コロンバスの都市の活性化に貢献し、スポーツ施設だけでは収まらない、地域とのつながりの場所でもあることを実感しました。