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更新日:2025.12.25

【職員レポート】アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイス編

メジャーリーグサッカースタジアム視察の為、アメリカの3つの都市(コロンバス、ナッシュビル、セントルイス)を訪問した様子をお届け!前回のナッシュビル編に続き、今回はセントルイス編をお伝えいたします!

≪セントルイス≫

1、概要
・アメリカ合衆国ミズーリ州のミシシッピ川とミズーリ川の合流点付近に位置し、人口:約30万人、都市圏人口:約281万人 ・「西部開拓の玄関口」として歴史的に重要な都市であり、現在も文化・産業・スポーツの拠点として活気ある街。ゲートウェイ・アーチをはじめとするランドマークや豊かな芸術文化が、観光地としても 魅力を高めている。
・1764年にフランス人入植者が毛皮交易拠点として設立。ルイ9世にちなみ「サン=ルイ」と命名。19世紀に水運と鉄道の要衝として発展。1904年に第3回夏季オリンピック開催。アメリカ初の五輪都市となる。西部開拓時代には「西への玄関口」として重要な役割を果たした。
・バドワイザー(ビール)で有名なアンハイザー・ブッシュの本社があり、化学製品、航空宇宙、医療、教育などが盛ん。MLB「セントルイス・カージナルス」、NHL「セントルイス・ブルース」、MLS「セントルイス・シティSC」などプロスポーツチームの拠点となっている。
・西部開拓を象徴する記念建造物である高さ192mのゲートウェイ・アーチは、観光スポットで有名。

 

2、サッカースタジアム
スタジアム名:Energizer Park(2022年11月竣工)
チーム名:セントルイス・シティSC

アメリカ合衆国・ミズーリ州セントルイスに位置するサッカースタジアム。世界的な大手バッテリーメーカーであるEnergizer社が2025年に命名権を取得。セントルイス・シティSCのホームスタジアムとなっています。
収容人数は22,500人。初年度からとても人気で、チケットは2年先まで完売しているそうです。こちらのスタジアムにもペットを同伴できる座席(図1)が設けられているほか、チケットなしでも入場できる飲食スペース(図2)がスタジアムの一角に構えていました。


【図1】

【図2】

大小様々なイベントスペースが設けられており、他のスタジアムと同様に試合のない日でも楽しめるスタジアム。中でも最も大きなラウンジである「ULTRA CLUB」は、天井にLEDビジョンが彩られ、結婚式やパーティー等にて利用されています。地域に開かれた地元の人々が利用できる場所となっていました。

選手たちがピッチへ向かうまでの動線の途中にあるラウンジでは、試合日に選手を間近で見ることができ、選手とファンの交流の場となっています。こちらも試合日以外はパーティーや企業イベントなどで利用可能です。

“This Is Our City”と書いてあるように、セントルイス・シティSCがセントルイスと共にあり、地域と密にかかわっていることが感じられます。このフレーズはコンコースの天井にも大きく飾られるなど、このチームのスローガンとして、深く根付いています。

また、スタジアム内には地元の飲食店が多数お店を構えており、地域との強い繋がりを感じることができました。専用アプリを利用すれば観客席から注文が可能。並ばずに受け取ることができ、地元の食事を楽しめる工夫がされていました。特別なカメラを設置することで、無人で物品の購入が可能なお店もあり、IT技術も活用した最先端のスタジアムである印象を受けました。

 

3、まとめ
公共交通機関のアクセスがよく、コンコース内の飲食店は地元のレストランによる経営で、セントルイスの食を楽しめる点やペットを同伴できる座席が設けられているなど、サッカー観戦以外もリラックスして楽しめるのが良いと感じました。また、最新技術を駆使したスタジアムで、待ち時間の解消や手軽にショッピングができるなど、より快適な時間を過ごせる場所としても提供されていました。
今回視察した3つのクラブ(スタジアム)で共通して言えることは、地元地域に根差したチーム運営を行っていること。その中でも特に本クラブ(スタジアム)においては、チーム名や座席に「CITY」が入っている通り、よりセントルイスという街への愛着と地域と共に成長していくという姿勢が込められていることを感じることができました。また、ラウンジの一つには“This Is Our Home. This Is Our CITY”と大きくデザインされ、セントルイスに誇りを持ち、地域社会とファンとの強い結びつきを大切にしていることも伺えました。